テクニカルデザイナーとは、コンピューターグラフィックスについて様々な形で関わる仕事です。
現状、ゲームや映画などの世界で3DCGが用いられるため、様々なところでこの職種が求められています。 3DCG関連の需要は今後も増えていくと考えられるので、これから注目度の上がりそうな職種と考えられます。
スキルとしては、専用のソフトを扱う知識だけではなく、様々なグラフィックについての知識が必要です。 ただ企業によってテクニカルデザイナーの位置付けや業務内容に差があり、それだけ幅広く技術的に対応できなければならないかと思います
このテクニカルデザイナーの仕事は、技術面のレベルの高さが重要になってきます。デザイナーがより効率的に仕事ができるようにするために様々なプログラムを組んだり、デザイナーやプログラマーが制作する際に、より効率的に作業ができるように、業務フローの最適化を考え構築する、といった事などが求められています。
CGデザイナーとソフトウェア開発者の間に立ち、翻訳をする立場ともいえるでしょう。 CGデザインをソフトに合わせて手直ししたり、逆にプログラムのソースコードをCGに合わせて修正したり、技術力をベースとしてのコミュニケーション能力も必要であると思います。
一般的に、テクニカルデザイナーは、ユーザーのことよりもどちらかと言えば開発者のことを意識したデザイナーと言われています。
しかし私が考えるに、作り上げたコンテンツが市場に受け入れられないことは、リリースした会社の経営を圧迫し、また消費者にとっても不幸であります。
根本的に消費者ニーズやシーズに合致していないコンテンツは問題外ですが、CGグラフィックスやソフトウェア技術は秀逸でも、それをコンポーネントで最適でなかった場合、企業にとっても消費者にとってもとてももったいないことです。素晴らしい技術を目の当たりにする機会を損ねるのですから。
私はテクニカルデザイナーにマーケティングや技術経営の理解、素養が必要であると考えます。コンテンツをリリースする世界を俯瞰しなければならないと思います。
シーズ (seeds)
顧客の求めるニーズ(needs)に対して、企業が新しく開発、提供する特別の技術や材料のこと。新製品の開発では、ニーズとシーズのバランスが重要となる。(引用:デジタル大辞泉)